『夜をこえて、私になる』
第七章 やめられないもの
春休みに入ってから、沙希は毎朝、布団をめくるのが少し楽しみになっていた。
シーツは乾いている。おむつの中も、からりとしている。
(……また、出てなかった)
最近は、毎晩のようにそうだった。
医師に言われたとおり、成長とともに自然に収まりつつあるのかもしれない。
母は「よかったね」と笑っていた。
夏海には、まだ話していないけれど、近いうちに伝えようと思っていた。
けれど――
(……でも、なんでこんなに寂しいんだろう)
おねしょをしなくなったのは、嬉しいはずだった。
なのに、朝の“からっぽなおむつ”を見て、少しだけ物足りなさを感じてしまう自分がいた。
(やっぱり……私は、もう必要ないのかな)
おむつを穿く理由が消えかけているのに、それでも手放せない。
夜、布団に入るとき。休日にひとりになったとき。
くま柄のふわふわに包まれるあの感覚が、今では「習慣」以上に、自分を守ってくれる何かになっていた。
(もう、好きになっちゃってるんだ……私)
そのことを認めた瞬間、心の奥と体の奥がじんわりと熱くなった。
恥ずかしい。けど・・・ずっとおむつを穿いていたい・・・それが「本当の気持ち」だった。
* * *
高嶺先輩とは、その後も連絡を取り合っていた。
沙希がポロリと「最近、おねしょしてない」と伝えたとき、先輩はやわらかく笑った。
「それは……きっと、安心できる場所ができたからじゃないかな」
その“場所”が、もし自分との向き合い方を意味しているのだとしたら――。
胸が、静かに鳴った。
沙希は、ひとつ聞いてみた。
「……もし、もう必要ないのに、それでも“そういうもの”をやめられなかったら……おかしいですか?」
高嶺は少しだけ考えてから、言った。
「ううん。人って、“必要”だからだけじゃなくて、“自分を大事にする手段”として何かを持つこともあると思う。……それが、誰かを傷つけないものなら、悪くないと思うよ」
その言葉に、沙希は救われた気がした。
でも――
(私、これからどうしたらいいんだろう)
“治った”のにやめられない。
“必要ない”のに穿きたくなる。
“恥ずかしい”のに心地いい。
それは、自分の中の矛盾だった。
それでも、自分の一部になってしまったこともまた、嘘ではなかった。
沙希は思った。
(私は、どこまでが「子ども」で、どこまでが「大人」なんだろう)
答えはまだ出なかったけれど、確かに感じていた。
その境界線の上に、私は今、ちゃんと立っている――そんな気がした。
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この文章を一番に感心しているのはやまー本人です笑
AIさんが凄すぎて、しっかり読んじゃう✨

ほんと‼️
読んでてほのぼのするし、おむつが好きな自分のままで良いんだなぁって改めて思えてくるね😌
まーやも高嶺先輩みたいな人に出逢いたいっ

おむつ穿いてますか?

・・・😠怒
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