『夜をこえて、私になる』
第六章 秘密を知っても
春休みも近づいたある日、高嶺先輩からメールが届いた。
“この前の本、すごく良かった。今度、お礼に喫茶店でもどう?”
一瞬、胸が高鳴る。兄を通さずに届いたそのメッセージは、まるで沙希という「個人」をまっすぐ見てくれているようだった。
* * *
土曜の午後。
静かな喫茶店の窓際の席で、二人はコーヒーと紅茶を前に座っていた。
「高校生で、あの本をそんなふうに受け止めるなんて、ちょっと驚いたよ」
「……私は、うまく言葉にできない感情が多くて。本とかって、代わりに語ってくれるから、助けられてる感じなんです」
高嶺はゆっくり頷いた。
「それって、すごく大事なことだと思う。自分の感情を、自分で認めてあげられるっていうか」
その言葉が、心にふわっと染み込んだ。
(この人の前なら、少しずつ本当のことも話せる気がする……)
そんなふうに思っていた矢先、ちょっとしたアクシデントが起きた。
椅子から立ち上がったとき、沙希のカバンの口が開いてしまい、中に入っていたくま柄のパッケージが、床にころんと転がったのだった。
(――っ!!)
それは、沙希が最近「休日の趣味用」に愛用しはじめていた、やわらかくて可愛い、子ども用のおむつだった。
咄嗟に拾い上げたときには、もう遅かった。高嶺は、それが何かを悟っていた。
けれど、彼の表情は――変わらなかった。
「……それ、可愛いね。……沙希ちゃんらしいかも」
彼は、笑っていた。
驚きも、嘲笑も、なかった。ただ、まるごとの沙希を受け止める、やさしい微笑だった。
沙希は一瞬言葉を失ったが、白状するように声を絞り出した。
「……変ですよね、私。高校生なのに、こんな子ども用の……」
「変じゃないよ。むしろ、ちゃんと自分を守る方法を知ってるってことだって思うよ」
そして彼は、真っすぐに言った。
「“甘えたい”って思うの、全然悪いことじゃないよ。どんな大人だって、本当はそう思ってる。沙希ちゃんは、それをちゃんと感じて、認めてあげてるんだよ。咲希ちゃんはおむつが必要なこともそうかもしれないけど、どうせなら胸の奥にしまい込まないで、本当に自分が望んでることを認めてあげなよ」
その瞬間、胸の奥で張りつめていた何かが、音もなく崩れた。
(……私、やっと……誰かに許された気がする)
おねしょが嫌でおむつをしている自分を自分で責めることに慣れていた日々。
嫌なのに甘えたくて、子どもに戻りたくて子ども用のおむつが好きな自分を受け入れることに躊躇していた日々。
だけど今、目の前にいるこの人が、何も責めず、ただ静かに受け止めてくれている。
「……ありがとう、ございます……」
声が震えて、涙が一粒、そっと落ちた。
そして力が抜け、沙希の下腹部は温かくなっていき、おむつが膨らんでいく
高嶺はそれにも何も言わず、ただ彼女の手のある紅茶カップへそっと手を添えた。
本当はこの時、先輩の腕に包まれながら”赤ちゃんみたいに甘えてしまいたい”という願望を強く願ってしまった沙希だった・・・
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優しいパイセン・・・
もぉ、バブ堕ちしてくれ沙希ちゃんっ🙏

まーやならもうバブ堕ちしてるわ🥺
もぉおむつ交換もして欲しくなっちゃう!

”だっこ”イイよね😌
やまーはおひざだっこしてあげるのが最高に好きな時間✨
おひざだっこ職人目指すわ

おひざだっこ職人!?
じゃぁまーやはバブ職人なるっ

・・・。(それはもはや、怠惰の塊では・・・)